君の隣。



入学して学校にもだんだん慣れて来た頃、わたしは雅人との関係に悩んでいた


メールをしてもなかなか返信が思うように返ってこない日が増えていた

高校に入学したあと数回は会っていたけれどそのうち部活が始まって会える日が減っていた


雅人は高校に入学したら野球部に入部する予定で、

"入部したら忙しくなって寂しい思いをさせるかも"

と言われていたから部活が忙しいのだろうと思っていた



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ある日、久しぶりに中学の友人と会うことになった

「久しぶりー!元気してた?高校どう?」

由紀(ゆき)だ。

「久しぶりだね!元気してたよ!由紀は高校どう?」

他愛もない話をしていたとき、

「あのね、今日は柚那に聞きたいことがあって…」

嫌な予感がした

「聞きたいこと?どうしたの?」


「最近雅人とどう?会ってる?」


「そのことなんだけど今日由紀に聞いてもらいたくて、
連絡してもなかなか返事が返ってこないし忙しいのかなかなか会えなくて…」


中学の頃から由紀にはいつも相談にのってもらっていた

「落ち着いて聞いてほしいんだけど…」

由紀の話はこうだった


由紀の同級生の子が友達とカラオケ店に行った時、そこにいた男子グループに声をかけられて一緒にカラオケを楽しむことになった

その後みんなでプリクラを撮った

後日由紀はその友達から声をかけられた出来事とその際撮ったプリクラを見せてもらった
プリクラの中には見覚えのある顔があった

雅人だった


雅人が由紀の同級生の子たちに声をかけてその中の1人の女の子と今付き合っていることを由紀は聞いた

「っていう話を聞いたんだけど…
柚那…大丈夫?ほんとだと思う?」

その話を聞いたときは悲しさよりも驚きの方が強かった

「そうなんだ…
ほんとかもしれないよね
教えてくれてありがとう
雅人と話してみるよ」

由紀の前では泣かなかった


由紀と別れて家に帰る間、
信じられないのと裏切られてるかもしれない不安で涙が出てきた

でもこのまま家に入るとお母さんやお父さんが心配すると思って少しコンビニで時間をつぶして落ち着いたところで帰宅した