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デート当日。
いつもより大人っぽいメイクや服装を取り入れて、準備万端!
道に迷うから待ち合わせ場所に早めに着いて待っていると、
「優愛ちゃん?」と声をかけられた。
呼ばれた方を見ると、ずっと写真で見ていた浩輝さんの姿が。
「あっ、そうです。浩輝さんですか?」
髪は緩めのパーマで、服装はシンプルだけど清潔感があって、なんだか大人って感じ。
「はい、浩輝です。
優愛ちゃん、めっちゃかわいいね。
声かける時、ちょっとドキドキした」
「そんな!浩輝さんも写真で見るよりかっこよくて」
「やめてよ、照れるって」
そう言いながらクシャっと笑う浩輝さん。
良かったいい人そうで。
「じゃあ、行こっか」
向かったのは、旬のフルーツをふんだんに使ったパフェが人気のカフェ。
「ここ来てみたかったんだけど、男一人だと入りづらくて。
優愛ちゃんが来てくれてよかった」
周りを見渡すとカップルも中にはいるけれど、大半が女性のお客さん。
確かに、ここに男性だけで来るのは難易度が高いかも。
「わたしも来てみたかったんで、誘ってもらえて嬉しいです」
そんな話をしていると席に案内されて、
わたしは桃のを、浩輝さんはメロンのパフェを注文。
待ちわびたパフェは白桃が1個まるごと乗っていて、
その下にはカットされた黄桃に桃のジュレと生クリームとまさに桃尽くし。
「すごーい!」
写真に収めようとスマホを出すと、別のところからガシャンとガラスが割れる音が響いた。
「失礼しました」
グラスを割ってしまった店員さんが急いで割れたガラスを片付ける。
その姿がバイト初日の自分と重なった。
わたしもお皿割っちゃった時、すごい焦ったな。
でも、璃央がすぐに駆けつけてくれて・・・。
「優愛ちゃん? どうかした?」
はっ!なんで璃央のことなんか思い出してんの!
「なんでもないです! うわぁ、美味しそう~」
璃央のことを忘れるためにここにいるんだから。
しっかりするんだ、わたし!
だけど、そのあともちょっとしたことで璃央のことを思い出してしまって、
せっかくのパフェをあまり味わえなかった。
「美味しかったね」
「そうですね」
食べ終わり店を出たわたしと浩輝さん。
「まだ、時間ある?」
「はい、大丈夫です」
「よかった!じゃあ、もう一つ行きたい所があるんだけどいい?」
「どこですか?」
「ん~? 着いてからのお楽しみ♪」
そう言って浩輝さんは、わたしの手を取った。
不意に繋がれた手。
そんな些細なことでも思い出してしまったのは璃央のこと。
わたしはそれを消し去るように、繋がれた手を握り返した。
デート当日。
いつもより大人っぽいメイクや服装を取り入れて、準備万端!
道に迷うから待ち合わせ場所に早めに着いて待っていると、
「優愛ちゃん?」と声をかけられた。
呼ばれた方を見ると、ずっと写真で見ていた浩輝さんの姿が。
「あっ、そうです。浩輝さんですか?」
髪は緩めのパーマで、服装はシンプルだけど清潔感があって、なんだか大人って感じ。
「はい、浩輝です。
優愛ちゃん、めっちゃかわいいね。
声かける時、ちょっとドキドキした」
「そんな!浩輝さんも写真で見るよりかっこよくて」
「やめてよ、照れるって」
そう言いながらクシャっと笑う浩輝さん。
良かったいい人そうで。
「じゃあ、行こっか」
向かったのは、旬のフルーツをふんだんに使ったパフェが人気のカフェ。
「ここ来てみたかったんだけど、男一人だと入りづらくて。
優愛ちゃんが来てくれてよかった」
周りを見渡すとカップルも中にはいるけれど、大半が女性のお客さん。
確かに、ここに男性だけで来るのは難易度が高いかも。
「わたしも来てみたかったんで、誘ってもらえて嬉しいです」
そんな話をしていると席に案内されて、
わたしは桃のを、浩輝さんはメロンのパフェを注文。
待ちわびたパフェは白桃が1個まるごと乗っていて、
その下にはカットされた黄桃に桃のジュレと生クリームとまさに桃尽くし。
「すごーい!」
写真に収めようとスマホを出すと、別のところからガシャンとガラスが割れる音が響いた。
「失礼しました」
グラスを割ってしまった店員さんが急いで割れたガラスを片付ける。
その姿がバイト初日の自分と重なった。
わたしもお皿割っちゃった時、すごい焦ったな。
でも、璃央がすぐに駆けつけてくれて・・・。
「優愛ちゃん? どうかした?」
はっ!なんで璃央のことなんか思い出してんの!
「なんでもないです! うわぁ、美味しそう~」
璃央のことを忘れるためにここにいるんだから。
しっかりするんだ、わたし!
だけど、そのあともちょっとしたことで璃央のことを思い出してしまって、
せっかくのパフェをあまり味わえなかった。
「美味しかったね」
「そうですね」
食べ終わり店を出たわたしと浩輝さん。
「まだ、時間ある?」
「はい、大丈夫です」
「よかった!じゃあ、もう一つ行きたい所があるんだけどいい?」
「どこですか?」
「ん~? 着いてからのお楽しみ♪」
そう言って浩輝さんは、わたしの手を取った。
不意に繋がれた手。
そんな些細なことでも思い出してしまったのは璃央のこと。
わたしはそれを消し去るように、繋がれた手を握り返した。

