「うーん、もう集中できない!」
特別課題をやろうと教科書とノートを広げて早2時間。
1問も進むことなく、時計の短針は10時を指していた。
ただでさえ応用問題で難しいのに、
気を抜くと璃央と綾華先輩のキスを思い出してーー。
「あぁー!無理!コンビニにスイーツでも買いに行こ」
わたしはパタンと教材を閉じ、家から徒歩5分のコンビニに向かった。
こんな時間なので、人気商品は売れてしまっているけれど、
逆に売れ残った商品には値引きシールが貼られてお得に購入できる。
シュークリームとプリンどっちにしよかな~
でもこっちのチーズタルトも美味しそう。
そんな風に悩んでいると「優愛?」と今一番聞きたくない声に名前を呼ばれた。
「璃央」
「何してんの?」
「スイーツ買いに来た。じゃっ」
わたしは適当にプリンを手に取ってレジに向かおうとしたけど、
璃央は気にせず話しかけてくる。
「待てって。一人? 匡人たちは?」
「お兄は塾で、ママは夜勤。パパは今頃多分どっかの空の上飛んでる」
「パイロットだもんな。
てか、ダメじゃん、危ないって。
こんな遅くに一人でコンビニとか」
「別に家から徒歩5分だし」
「それでもダメ。送ってく」
もう!今は1秒でも一緒にいたくないのに。
だけど結局断りきれず、璃央に送ってもらうことになった。
しかも、シュークリームとチーズタルトまで買ってもらっちゃったし。
「こんなに食べたら太っちゃう」
買ってもらっておきながら不満を口にしてささやかな抵抗。
我ながら子どもっぽい。
「じゃあ明日食べれば?
それに優愛はちょっとくらい太っても可愛いから心配すんな」
「何それ・・・」
そういうことさらっと言わないでよ。
てか、別にわたし以外にもこういうこと言ってるんだろうな。
そんなことを考えてせっかくのキュンもモヤモヤに変わってしまう。
「ねぇ、璃央。今日の放課後、わたしになんか用事あった?」
「別にないけど。なんで?」
「なんとなく」
「何それ」
わたしの不自然な質問にははっと笑う璃央。
やっぱり、あれは綾華先輩が仕組んだことだったんだ。
朝、璃央がわたしの方に来たのが気に入らなかったのかな。
理由が何にせよ、璃央が関わってないと分かって少しほっとした。
特別課題をやろうと教科書とノートを広げて早2時間。
1問も進むことなく、時計の短針は10時を指していた。
ただでさえ応用問題で難しいのに、
気を抜くと璃央と綾華先輩のキスを思い出してーー。
「あぁー!無理!コンビニにスイーツでも買いに行こ」
わたしはパタンと教材を閉じ、家から徒歩5分のコンビニに向かった。
こんな時間なので、人気商品は売れてしまっているけれど、
逆に売れ残った商品には値引きシールが貼られてお得に購入できる。
シュークリームとプリンどっちにしよかな~
でもこっちのチーズタルトも美味しそう。
そんな風に悩んでいると「優愛?」と今一番聞きたくない声に名前を呼ばれた。
「璃央」
「何してんの?」
「スイーツ買いに来た。じゃっ」
わたしは適当にプリンを手に取ってレジに向かおうとしたけど、
璃央は気にせず話しかけてくる。
「待てって。一人? 匡人たちは?」
「お兄は塾で、ママは夜勤。パパは今頃多分どっかの空の上飛んでる」
「パイロットだもんな。
てか、ダメじゃん、危ないって。
こんな遅くに一人でコンビニとか」
「別に家から徒歩5分だし」
「それでもダメ。送ってく」
もう!今は1秒でも一緒にいたくないのに。
だけど結局断りきれず、璃央に送ってもらうことになった。
しかも、シュークリームとチーズタルトまで買ってもらっちゃったし。
「こんなに食べたら太っちゃう」
買ってもらっておきながら不満を口にしてささやかな抵抗。
我ながら子どもっぽい。
「じゃあ明日食べれば?
それに優愛はちょっとくらい太っても可愛いから心配すんな」
「何それ・・・」
そういうことさらっと言わないでよ。
てか、別にわたし以外にもこういうこと言ってるんだろうな。
そんなことを考えてせっかくのキュンもモヤモヤに変わってしまう。
「ねぇ、璃央。今日の放課後、わたしになんか用事あった?」
「別にないけど。なんで?」
「なんとなく」
「何それ」
わたしの不自然な質問にははっと笑う璃央。
やっぱり、あれは綾華先輩が仕組んだことだったんだ。
朝、璃央がわたしの方に来たのが気に入らなかったのかな。
理由が何にせよ、璃央が関わってないと分かって少しほっとした。

