檻の外で咲く恋

遅れて、蒼真が入ってくる。

その視線が芹羽に向いた瞬間。

空気が変わる。

蒼真「……お前が、芹羽か」

低い声。

でも、さっきよりずっと静かだった。

少しだけ緊張した様子で頷く。

芹羽「……はい」

短いやり取り。

でも。

その間に流れるものは、
軽くはなかった。

蒼真は数秒、何も言わずに見つめて。

それから、深く息を吐いた。

蒼真「……とりあえず」

視線を逸らす。