檻の外で咲く恋

通用口の前で、
一度だけ足が止まる。

潤羽「……大丈夫」

自分に言い聞かせるみたいに。

ドアを押す。

冷たい夜の空気が、
一気に流れ込んでくる。

外だ。

もう、戻れない。

芹羽「……行こう」

今度は、私が言った。

その声は、少しだけ強くなっていた。

夜の街へ、足を踏み出す。

ネオンが遠くに見える。

ざわめきが、近づいてくる。

向かう先は、ひとつ。

――クラブ街。

そこにいるはずの、
“本当の家族”を探して。