檻の外で咲く恋

ここは、少しだけ息ができる場所だった。

その日の夜。

消灯後。

小さな足音が近づく。

カーテンが、静かに開いた。

看護師「起きてますか」

低い声。

昼間に話を聞いてくれた看護師だった。

潤羽がすぐに体を起こす。

潤羽「……はい」

声を抑えて答える。

看護師は周囲を確認してから、
小さく頷いた。

看護師「長くは話せません」

短く、はっきりと。

看護師「もし、ここを離れるなら」