檻の外で咲く恋

一瞬で、
空気が変わる。

表情が強張る。

潤羽は続けて書く。

潤羽 “念のため。家、何あるかわからない”

完全に否定はしない。

でも、
可能性は切らない。

それだけで十分だった。

私は小さく頷く。

ペンを受け取る手が、
少し震えている。

芹羽 “どうしたの?”

書かれた文字。

潤羽は迷わず返す。

潤羽 “気づいてる”

その一言で、私の手が止まる。

芹羽 “……なにを?”