檻の外で咲く恋

あの日から。

時間だけは、止まらなかった。

朝が来て、
学校に行って、
帰ってきて。

同じ毎日を繰り返しているはずなのに。

その中身だけが、
少しずつ変わっていく。

誰にも気づかれないまま。

――何もなかったみたいに。

潤羽「お姉ちゃん、最近ちょっと元気なくない?」

潤羽の言葉に、一瞬だけ手が止まる。

芹羽「そんなことないよ」

すぐに返す。

もう、反射みたいに。

嘘をつくことに慣れていく自分が、
どこか遠く感じた。

潤羽「そっか」

それ以上は聞いてこない。