檻の外で咲く恋

昨日と、同じ人とは思えないくらいに。

目が、合う。

一瞬。

すぐに逸らす。

それだけで、
心臓が嫌な音を立てる。

潤羽「どうしたの?」

潤羽の声。

芹羽「なんでもない」

反射みたいに答える。

嘘が、自然に出てくる。

それに気づいて、
また少しだけ気分が悪くなる。

――言えない。

言ったら、壊れる。

今のこの、
かろうじて保っている“普通”が。

ママも。

潤羽も。