檻の外で咲く恋

潤羽はそれ以上聞いてこなかった。

ただ、「そっか」と頷くだけ。

それが逆に、
怖かった。

気づかれている気がして。

でも。

気づいていない気もして。

どっちなのか分からないまま、
時間だけが過ぎていく。

潤羽「お姉ちゃん、これ取って」

言われて、
手を伸ばす。

その途中で。

視界の端に、映る。

一颯。

何事もなかったみたいに、
そこにいる。

普通に座って、
普通に食事をしている。