檻の外で咲く恋

一颯「ほら、やっぱり」

小さく笑う声。

それだけで、
心のどこかが音を立てて崩れた。

芹羽「……違う」

やっと絞り出した言葉。

でも、震えていて、
まるで説得力がない。

一颯「違わないよ」

即座に返される。

逃げ道を塞ぐみたいに。

一颯「芹羽ってさ、分かりやすいよね」

耳元で、低く囁かれる。

その距離の近さに、
息が詰まる。

一颯「怖いって顔してるのに、ちゃんと拒まない」

その言葉が、
頭の中で何度も反響する。

拒まないんじゃない。