檻の外で咲く恋

一颯「ちゃんと、分かったでしょ?」

その言葉の意味を、
理解した瞬間。

心臓が、
嫌な音を立てた。

一歩、後ずさる。

でも、それ以上は下がれなかった。

背中が壁に当たる。

逃げ場がない。

芹羽「……やめて」

やっと出た声は、
自分でも驚くくらい小さかった。

届いていないみたいに、
一颯は少しだけ首を傾げる。

一颯「何が?」

分かっているはずなのに。

わざと、分からないふりをする。

そのことが、余計に怖い。

一颯「昨日だって、嫌じゃなかったでしょ?」