檻の外で咲く恋

その動きを見て、
一颯が少しだけ目を細めた。

一颯「そんな警戒しなくてもいいのに」

軽い声。

でも、その一言で、
背中に冷たいものが走る。

逃げ場が、
どこにもないことに気づく。

――また、同じだ。

距離が、近づいてくる。

ゆっくりと。

確実に。

一颯「芹羽」

名前を呼ばれる。

逃げたいのに、
足が動かない。

喉が、ひっかかる。

一颯「昨日さ」

低くなる声。