檻の外で咲く恋

だから、飲み込む。

何もなかったことにする。

そうやって、
今日もやり過ごしていく。

……はずだった。

放課後。

潤羽「お姉ちゃん、先帰ってていいよ」

珍しく、潤羽がそう言った。

潤羽「先生に呼ばれてるから」

芹羽「そっか、じゃあ先帰るね」

一人で帰る道。

夕方の光が、少し長く影を伸ばしている。

玄関のドアを開ける。

芹羽「……ただいま」

返事は、ない。

ママはまだ帰っていないのかもしれない。