檻の外で咲く恋

他愛もない話をして、
笑って。

ちゃんと、いつも通りに過ごしている。

……つもりだった。

でも。

ふとした瞬間に、
思い出す。

距離の近さ。

逃げられなかった感覚。

潤羽「ねぇ、お姉ちゃん」

潤羽が、こちらを覗き込む。

潤羽「ほんとに大丈夫?」

その言葉に、少しだけ詰まる。

芹羽「……うん、大丈夫」

そう答える。

それしか、言えなかった。

――言えない。

言葉にした瞬間、
全部が現実になってしまいそうで。