檻の外で咲く恋

空気が、重かった。

静かな部屋。

無機質な机と椅子。

その向こう側に、
“あの人”がいる。

視線を上げるのに、
少しだけ時間がかかった。

それでも。

逃げないと決めたから。

ゆっくりと、顔を上げる。

目が合う。

一瞬で、
体の奥が強張る。

怖い。

今でも、怖い。

でも。

それだけじゃない。

芹羽「……」