檻の外で咲く恋

お兄ちゃんに連れられて、
少しだけ外に出ることも増えた。

最初は、怖かった。

人の多さも、
男の人の声も。

全部が、怖かった。

でも。

隣に誰かがいるだけで。

少しだけ、違った。

蒼真「無理なら戻るぞ」

何度も言われた言葉。

そのたびに、
少しだけ踏みとどまる。

芹羽「もう少しだけ」

そう言える日が、
少しずつ増えていった。

夜。

玲央の店に顔を出すこともあった。

無理に話しかけられることはない。