檻の外で咲く恋

きっと、初めてだった。

少しの沈黙のあと。

お兄ちゃんが、ふと私を見る。

蒼真「……なあ」

低く、短い声。

蒼真「芹羽って名前、だよな」

確認するように。

私は、少し驚きながら頷く。

芹羽「……はい」

その返事を聞いて。

お兄ちゃんは、ほんの少しだけ視線を落とした。

蒼真「やっぱりな」

ぽつりと呟く。

潤羽「え……?」

潤羽が、思わず聞き返す。

お兄ちゃんは、
少しだけ迷うように間を置いてから口を開いた。