檻の外で咲く恋

潤羽「……ありがとう」

小さく呟く。

ちゃんと届く声で。

私は、静かにそのやり取りを見ていた。

不思議な感覚だった。

初めて会ったはずなのに。

どこか、安心する。

完全じゃない。

まだ怖さも残ってる。

それでも。

ここなら。

少しずつでも、
戻っていける気がした。

蒼真「……芹羽」

名前を呼ばれる。

顔を上げる。