檻の外で咲く恋

その様子を、
前の席からお兄ちゃんがちらりと見る。

何も言わない。

でも。

どこか、安心したような空気があった。

やがて。

車が止まる。

蒼真「着いたぞ」

降りた先は、
思っていたより普通の場所だった。

高級でも、ボロでもない。

ただの、生活のある場所。

そのことに、
少しだけほっとする。

蒼真「入れ」

鍵を開けて、
お兄ちゃんが先に入る。

続いて中へ。

部屋の中は、
無駄が少なくて整っていた。