檻の外で咲く恋

〜閉じられた世界〜

夜は、静かだった。

静かすぎるほどに。

「……」

部屋の中に、音はない。

テレビもついていない。

時計の針の音だけが、
やけに大きく響いている。

「……」

息を潜める。

それが、当たり前になっていた。

音を立てないこと。

気配を消すこと。

それが、この家で生きるためのルール。

「……」

ふと、視線を上げる。

ドア。