小さく微笑むエトさん。 けれど、ある人の話になると徐々に顔付きが曇っていった。 「…優しいシスターがいたんだけど、その人がある日突然、消えて…その後だよ。魔物が教会を襲ってきたのは」 「魔物がですか!?」 「あぁ。しかもそれが、消えたシスターのせいかも知れないって街の人達が噂しだしてね」 「え?なんでそんなことに…」 「…カナヤは“魔族信仰”って知ってる?」 私は、いいえと首を横に振る。