「ちょっ、こら!待ち、なさいっ!」 __ひらり、くるり、しゅたっ。 我ながら鮮やかな身のこなしでお姉さんから距離を取った。 「お姉さん、チラシありがとうございました~」 それではサヨナラ!と人混みの中を走り抜ける。 こんなところで旅を終える訳にはいかない。 「強さに歳は関係ないと思うんだけどなぁ…」 一人でそんなことを呟きながら宿屋への道を駆け抜けていった。