無言で降り積もる雪を眺める。 最初に口を開いたのはエトさんだった。 「…カナヤのパーティーに入りたかった理由なんだけどさ」 「はい」 「アンタが…強かったからなんだ。それも他より圧倒的にね」 __強ければ強いだけ、ケガすることは少なくなる。 __そうしたら回復魔法もあまり使わないだろう? エトさんの言葉が静かに鼓膜を震わせる。 『お兄様は生まれつき、魔力の量が少ないんです』 ノエルさんが言っていたことが頭によぎった。