それはたった5回分の差。 私には魔力がないから分からないけど、それだけで周りからの評価が変わるのだろう。 ノエルさんは悲しそうに笑った。 「お兄様、昔からそれが理由でからかわれていましたの…でもあの性格だから、負けずにずっと一人で魔法の練習を頑張って、でも…」 「魔力量が、変わらなかった…?」 頷いたノエルさんが、そのままフルフルと首を振った。 「いえ、ごめんなさい…暗いお話になっちゃいましたわね、気にしないで下さいな」