少女は仲間と“魔王”を倒す!

 薄く積もった雪の上を歩きながらエトさんの家へと向かう。


 街の中心部から離れた場所にあるというエトさんの家は、小高い丘の上にあった。


 「ここが、エトさんのお家…ですか?」


 十字架が掛かった小さな教会。

 所々錆びた部分もあり、物悲しい雰囲気を感じる。


 「そうだよ、ここが僕の家」


 先を歩くエトさんに続いて、歩みを進める。

 教会の近くまで辿り着いたとき、高い声が辺りに響いた。


 「お兄様!!」