少女は仲間と“魔王”を倒す!

 エトさんの手を離し、しゅんとしながら距離をとる。



 「…あの、言っておくけど、僕にあまり期待しないでよ」


 「…はい?…あの、でも本当に良いんですか?私とパーティーを組んだら“魔王”とも戦うことになりますけど…」


 私の言葉に、エトさんはどこか張り詰めた顔をして話し出した。


 「…会いたい人がいるんだ。そしてその人に会うためには、魔王に近づかなきゃいけない」


 「会いたい人…?」