少女は仲間と“魔王”を倒す!


 __勇者様が現れたぞ!!!


 魔道士らしいご老人の声に辺りにいた冒険者達がざわめく。


 「勇者…!?」


 「勇者様だって…?」


 私は辺りをぐるりと見渡し、残っていた魔物が逃げて行くのを確かめる。

 そして最後の一体が茂みに消えたとき、近くにいたギルドの職員さんに向かってこう言った。


 「あのー…」


 「…え、あ、はい!?」



 「えっと、私の試験って合格ですか?」