荒い呼吸で体が上下して、目の色が他の個体よりも赤く染まっている。 「エトさん、グリスさん、あの魔物__」 そう言いかけたときだった。 __ビキビキビキッッ!!! 瞬時に体が巨大化した魔物が、地面を蹴り上げながら冒険者達に突っ込んでいく。 「うわあぁぁぁっ!?」 「助けて!!」 五メートル近くある巨大は冒険者達を次々と薙ぎ倒していった。 「マズい!」 グリスさんが飛び出していく。