「ほ、ほら!起きたのならさっさと試験に行こう」 「そうだな。草原エリアまでの近道なら知っているから、二人ともオレについてきてくれ!」 「それはありがたいね__って、何?」 宿屋を出ようとする二人の手を掴む。 大事なことを聞き忘れていたことに今更ながら気づいてしまった。 「私まだ、お二人の名前を聞いていません」 そう言うと男の子と男性がお互いに顔を見合わせた。