少女は仲間と“魔王”を倒す!


 「この薬草とこの薬草、合わせて擦ると強烈な臭いになるんですよ」


 私はその二つの薬草をくるくると巻いて、爪で擦り、「ほらね」と男の子に嗅がせた。

 咄嗟に男の子が袖口で鼻を隠す。


 「なんで僕に嗅がせたんだよ!あっちだろ!」


 「あ、失礼。では……」


 未だ眠り続けている男性の鼻に、激臭薬草を思いきりくっつけた。


 「………くっっっっさっっっっっ!!?」