「これならどうだ!?」 今度はグリスが、魔王を後ろから羽交い締めにした。 魔王は面倒くさそうに、ゆらりとグリスへ視線を向けた。 「なんじゃ、またか…お主も飽きぬよな」 魔王がグリスを蹴り飛ばそうと、足を動かした瞬間…私が飛び込む! 刃が魔王の足に傷を作る。 「__おぉっ…!」 驚く魔王__その上空には。 「行け、火炎魔法!!!」 ノエルさんの杖から放たれた巨大な火球が迫っていた。