「……それは、酷いですね」 「アンタも起こすの手伝ってくれない?このままじゃ僕まで試験に行けなくなる」 「あなたは、置いていかないんですか?」 この男の子にとって鎧の男性は他人だ。 もちろん、私にとっても。 男の子は真っ直ぐな目ではっきりと声を出した。 「__そんなことは、したくない。ここで見捨てたら、僕もコイツを置いていった奴らと同じになるから」 「ですよね」 私はカバンから二種類の薬草を取り出した。