「素早さ上昇魔法、攻撃上昇魔法!!」
戦闘の開始と共に、レウロさんが私の能力を上げる。
その後ろではノエルさんが杖を構えていた。
「行くぜ、火炎魔法!!」
走り出す私に合わせるように、多数の火の玉が流星のごとく魔王へ降りそそぐ。
「ふははははっ!手ぬるいわ!!」
刀で火炎魔法を打ち返す魔王__そのまま私の一撃を受け止められ、なぎ払われる。
私の体が凄まじい速度で吹き飛ばされる…!
「ぐっ…!大丈夫か、カナヤ!?」
あと少しで落下するすんでのところで、後方で待機していたグリスに受け止められた。
「はいっ…!ありがとうございますグリス!」



