夜の空はもう薄暗い藍色から、少しずつ朝の気配を含み始めていた。
けれど私の部屋の中は、ずっと止まったままだった。
どれだけ祈っても、願っても――
スマホの画面はずっと既読がつかないままだった。
(……お願い……お願いだから……)
(無事でいて…)
震える指先で何度も胸元をぎゅっと掴む。
苦しいほど息が詰まるのに、呼吸だけは止まらなかった。
カチ、カチ…
時計の針が一分、一秒と静かに進んでいく。
その音だけが、私の耳にずっと刺さり続けていた。
(もう……やだ……)
涙がまたこぼれ落ちる。
今夜だけで、何度泣いたか分からなかった。
そんな時だった。
――ブルッ。
スマホが微かに震えた。
息が止まりそうになった。
画面を見ると、そこにはやっと既読の文字。
続けて短く、一言だけ届いた。
【終わった。大丈夫だ】
(……凪くん……!!)
一気に胸が熱くなる。
嗚咽が漏れそうになるのを必死に飲み込んだ。
すぐに返信を打つ指が震える。
【ほんとに?無事?怪我してない?】
すぐ返ってきた。
【大丈夫。ちょっと擦り傷くらいだ】
【お前の前で倒れるほどヤワじゃねぇよ】
涙が次々と溢れ出して止まらなかった。
スマホを抱えたまま、膝を抱きしめる。
(ほんとに…無事なんだ…!)
その時、また新しいメッセージが入る。
【もう少しだけ待ってろ】
【迎え行くから】
「……うん…」
声に出して答えた瞬間、張り詰めてたものが一気に崩れて
私は静かに、でも安心に包まれながらまた涙を流した。
今度は――嬉しくて、泣いた。
けれど私の部屋の中は、ずっと止まったままだった。
どれだけ祈っても、願っても――
スマホの画面はずっと既読がつかないままだった。
(……お願い……お願いだから……)
(無事でいて…)
震える指先で何度も胸元をぎゅっと掴む。
苦しいほど息が詰まるのに、呼吸だけは止まらなかった。
カチ、カチ…
時計の針が一分、一秒と静かに進んでいく。
その音だけが、私の耳にずっと刺さり続けていた。
(もう……やだ……)
涙がまたこぼれ落ちる。
今夜だけで、何度泣いたか分からなかった。
そんな時だった。
――ブルッ。
スマホが微かに震えた。
息が止まりそうになった。
画面を見ると、そこにはやっと既読の文字。
続けて短く、一言だけ届いた。
【終わった。大丈夫だ】
(……凪くん……!!)
一気に胸が熱くなる。
嗚咽が漏れそうになるのを必死に飲み込んだ。
すぐに返信を打つ指が震える。
【ほんとに?無事?怪我してない?】
すぐ返ってきた。
【大丈夫。ちょっと擦り傷くらいだ】
【お前の前で倒れるほどヤワじゃねぇよ】
涙が次々と溢れ出して止まらなかった。
スマホを抱えたまま、膝を抱きしめる。
(ほんとに…無事なんだ…!)
その時、また新しいメッセージが入る。
【もう少しだけ待ってろ】
【迎え行くから】
「……うん…」
声に出して答えた瞬間、張り詰めてたものが一気に崩れて
私は静かに、でも安心に包まれながらまた涙を流した。
今度は――嬉しくて、泣いた。



