そんな会話をしながら、自分の教室に戻った。

奏が私を見ていることも知らずに。

放課後になり、帰る支度をしていた。

その時、奏に話しかけられた。

「なぁ。」

『はい?』

「ちょっと、着いてきてくれねぇか。」

『わかりました。』

ほんとはすぐにでも家に帰りたかったが、着いていくことにした。

『昨日は、ありがとうございました。』

「大したことはしてない。」

『で、用件は何ですか?』