「俺、日向に初めて会った時から惹かれてた。ずっと、お前の隣いたいと思ってる。だから、日向の隣にいさせてくれないか?」

奏なりの"好き"の伝え方だった。

う、そ...

しばらく私は固まってしまった。

「ダメ、か?」

私はすぐさま首を横に振った。

『私も...私も奏の隣にいさせて欲しい。』

この時の私の顔は真っ赤になってたと思う。

「良かった。」

奏はほっとしたような顔を見せた。

そして、奏は1歩近づいた。

唇に夕日のかけらのようなものが触れた。

その瞬間、空も、音も、世界さえも変えた。

私は、もう後戻りのできない場所に、優しく導かれていった。

Story end