誰かに揺さぶられてる。

『ん...』

「あ、起きた。」

揺さぶっていたのは、雫だった。

『おはよ。』

「おはよ、って今、お昼だよ?」

『マジ?』

「気持ちよさそうに寝てたから、起こせなかった。」

『快眠、快眠。』

「はぁ。」

雫はため息をついて、額に手をついた。

「もう、時間無いからここでお昼食べよ。」

『うん。』

リュックを探してもお弁当がないと思ったら、作ってないのを忘れていた。

朝、おにぎりを食べていなかったから、おにぎりを食べることにした。

リュックからおにぎりを出すと、雫は私の口に卵焼きを突っ込んできた。

『ふぉうひたの?(どうしたの?)』

「これが今日のお昼?」

『そうだよ。』

卵焼きを飲み込んで、返事をした。

「私のお弁当のおかずちょっとあげる。」