響きあう恋のメロディー

いつの間に、そんなことしてたんだ。

少し驚きつつ、楽くんの話を聞いた。

「で、今から体育館に楽器を運ぶよ。夜に今まで作った曲の練習したいんだけど、日向ちゃん夜、大丈夫?」

『ちょっと待ってね。』

お兄ちゃんに電話を掛けた。

2コール目でお兄ちゃんは出てくれた。

【日向か?どうした?】

【あのね、今日、夜遅くに帰ってもいい?】

【バンド関係か?】

【うん。】

【じゃあ、メンバーの誰かに家まで送ってもらえ。】

【なんで?】

【夜遅くに女の子1人で歩くのは危険だぞ?】

【え~、迷惑だからいいよ。】

【奏に代わってくれ。】

【分かった。】

スマホを奏に渡した。

奏はしばらく話して、【分かりました。】と言って、電話を切った。