響きあう恋のメロディー

翌日

今日は、お兄ちゃんは仕事で遅くなる。

だから、今日の夜は一人でご飯を食べる。

ちょっと、寂しいけど大丈夫。

そう思いながら、私は学校へ向かった。

いつもと同じ時間に教室に入ると、珍しく奏がいなかった。

どうしたんだろう?

私は、自分の席に着いた。

しばらくすると、奏が教室に入ってきた。

『おはよう。』

「はよ...」

奏は少し眠そうに言った。

『今日、遅かったね。どうしたの?』

「寝坊した。」

『寝るの遅かったの?』

「明日の事、考えてた。」

明日のライブのことを考えていたのだろう。

『そっか。無理しないでね。』

「おう。」

そう返事すると、奏は机に伏せた。

そう思うと、寝息が聞こえてきた。

寝るの早っ!

そんな奏を横目に私は、本を読み始めた。