響きあう恋のメロディー

楽くんから、トングを受け取り、お肉を焼いた。

いい感じに焼き目が付いたお肉を全然食べていない、楽くんのお皿に入れた。

「日向ちゃん、そろそろいいや。」

『なんで?まだ、全然食べてないじゃん。』

「いや、日向ちゃんの隣から...」

楽くんは、そういって言葉を濁した。

隣?

右隣を見ると、奏が黒いオーラを出しながら楽くんをにらんでいた。

『奏、何で睨んでんの?』

「別に、何でもない。」

『なら、いいけど。あんまり、睨まない方がいいよ。』

そう言うと、奏はコクっと頷いた。

ちょっとかわいいかも。

みんなの方を見ると、驚いた顔をして手を止めていた。

『みんな、どうしたの?』

私がそう言うと、みんな動いた。

「やっぱ、日向先輩、すごいね。」

『え?何が?』

響くんがそう言ったが、何のことかわからない。