響きあう恋のメロディー

授業が終わり、帰る支度をして旧音楽室に向かった。

旧音楽室に入ると、珍しく、私が一番乗りだった。

ソファに座り、イヤホンで新曲を聞いていた。

聞きながら、歌詞を口ずさむ。

これをやっておかないと、歌うときにあまり声が出なくなっちゃうからね。

歌っていると、扉が開いた。

4人そろって、入ってきた。

「日向先輩、遅れちゃってごめんね!」

響くんが謝ってきた。

『全然、大丈夫だよ。それに、歌う練習できたからいいよ。』

「ありがと!」

ピカッと効果音が付きそうなぐらいの明るい笑顔で響くんが言う。

「じゃあ、動画撮ろうか。」

「ちょっと待ってくれ。」

楽くんが言うと、奏が止めた。

「どうしたんだ?」

詩太くんが奏に問いかけた。