響きあう恋のメロディー

男の子は顔を上げた。

その顔は、絶望していた。

『好きな人がいるの。』

その言葉がさらりと口から出てきた。

「それって誰?」

それは、かな、で...

え?

なんで、奏が出てきたの?

恥ずかしくなり、顔が熱くなった。

『言えない。ごめんね!』

そう言い残して、私は、走ってその場を去った。

そのまま、空き教室に向かい、思いっきりドアを開けた。

中には、雫と奏、楽くん、響くん、詩太くんがいた。

「日向、おかえり~!」

雫が一番に反応した。

「どうしたの?そんなドアを思いっきり開けて。」

楽くんが聞いてきた。

奏もこっちを見ていた。

見られてると思うと、また、顔が熱くなってきた。

「なんか、日向、顔赤くねぇか?」