「日向ちゃん、寝ちゃったか。」

苦笑いしながら、楽が言う。

「そうだな。」

葵がそれに反応する。

そして、真面目な表情をして奏の方を見て
言った。

「奏、日向と会わせてくれてありがとう。」

葵は頭を下げた。

「別に、俺は何もしてない。解決したのは
葵さんと日向だ。」

「そうか。でも、ありがとう。」

「別に。」

奏は、プイっと横を向いたが、耳が赤くな
っていることに、葵は気づいていた。

葵は苦笑しながらも、日向の頭を撫でてい
た。

寝ていた私は、もちろん、そんなことが話
されていたことは知らなかった。

奏は、日向と葵がまた仲良くできるように
昔のような関係に戻るようにしたのだった