暗い部屋。

その部屋の隅で、私はうずくまっていた。

部屋には、電話の音が響いている。

お兄ちゃんに会った後、どうやって家に帰ったか覚えていない。

あんな所にいるなんて知らなかった。

しばらくぼーっとしていると、チャイムが鳴った。

お母さんが帰ってきたのかな。

扉を開けると、目の前にはEvoechoのみんなが立っていた。

扉を閉めようとすると、奏がつかんで止めてきた。

『なに。』

「話がある。」

ぶっきらぼうに答えると、奏が返答した。

『私は、ない。』

「いいから来い。」

奏に腕を引っ張られ、外に出た。

靴を履いていたから、裸足ではなかった。

奏に腕をつかまれ、周りは、他3人で囲まれているから、逃げることはできない。