みんなの方に、歩きよった。

「なぁ、日焼け止め塗ったか?」

そう聞いてきたのは、詩太くんだった。

『ううん、塗り忘れちゃった。』

「はぁ、仕方ねぇな。」

詩太くんは、持ってたトートバッグから日焼け止めを取り出した。

「腕出せ。」

詩太くんに言われた通り、腕を出した。

すると、詩太くんは、日焼け止めを出して塗ってくれた。

「顔は、自分で塗れ。」

『ありがとう。』

詩太くんの日焼け止めを顔に塗った。

私が、塗り終わると、奏が歩き始めた。

奏につづき、みんなが歩き始めた。

それにしても、詩太くんが日焼け止め持ってるなんて意外だな。

「詩太は、グループの中で、一番美意識が高いんだよ。」

私の心を読むかのように、楽くんが答えてくれた。