響きあう恋のメロディー

『え?』

「これ、やる。」

『いいの?』

「べつに。」

詩太くんは、そう言うとそっぽを向いてしまった。

『ありがとう。』

詩太くんの手から、飲み物を受け取った。

でも、なんでいきなり、私に飲み物くれたんだろう?

「なんかもらったら、気分が少しは上がるだろ。」

『でも、私のこと認めてないんじゃないの?』

「さっきの歌で、お前のこと認めた。」

そう言った、詩太くんの耳は赤くなった。

『そっか、ありがとう、詩太くん!』

笑顔でお礼を言うと、詩太くんも笑顔で「おう!」と答えてくれた。

詩太くんのおかげでなんか元気出た。

私は、詩太くんにまたね、と言って、帰った。

家に帰ると、リビングの机にお母さんからのメモと、昨日の私の洗濯物が置いてあった。