響きあう恋のメロディー

「これ。」

日向が俺に渡したのは、歌詞が書かれた紙だった。

『歌詞か?』

「うん、そう。」

『早くないか?』

「そうかな?昨日書いたからかな?」

『まぁいい。ありがとう。』

「どういたしまして。」

そう言うと日向は、自分の席に座って、本を読み始めた。

日向が普通に接してくれたことに少し安堵した。

そういえば、日向、最近あの本ばっかり読んでるな。

結構、白がくすんでいる古そうな本だ。

それに、いつも懐かしそうな顔で読んでる。

いつ買ったんだ?

本の題名をスマホで調べると、結構前に出ている本だった。