過つは彼の性、許すは我の心 弐

 
「ーーーアンタはどうする?」


 それほど問われた男の怯えようが哀れで、他人事だとは思えなかった。


 アイツ…。


「(…唐堂は大丈夫だろうか)」


 今1人で頑張っている友達の事が思い浮かぶ。

 時々辛辣だが、基本的には誰にでも分け隔てなく接する普通に良い奴。

 こんな、


「ぎゃあああァァアア!!?」

「まだ序の口ですよー」

 
 地獄を生み出す連中と仲良くしているのが不思議なぐらいだ。

 唐堂…お前、本当に無事でいろよ。

 惣倉によって壊されていく男から目を逸らして、友人の無事を祈った。