過つは彼の性、許すは我の心 弐



 始まる。

 私も精神を切り替える。


「ハッ!ビビって頭おかしくなったか?」

 
 ねえ気付いている?

 私達が監視カメラを潰したのは、これから行われる事を見られると、私達が犯罪者扱いされるから止めただけなんだよ?

 一回痛い目にあった時にさっさと逃げていれば…。

 まあそんなに賢ければこんな所にいないか。

 心の中でタップリと嘲笑し、


「ーーーほら始めるぞ」


 兄さんの言葉に身体を駆動させた。